いろいろなシーンで温度履歴の管理が必要となる場合があります。
この温度履歴というのは、ある一定の期間、その場所の温度がいつの時点で何度であったかというのを記録に残しておくということです。例えば食品、医薬品などは冷蔵での保管が必要な場合が多いです。
家庭では単に市販の冷蔵庫に入れてさえおけばそれで済むかもしれませんが、企業的な規模になるとそういうわけにもいかず、専用の設備が必要になります。そして、例えば1ヵ月なら1ヵ月という期間にわたって、決められた温度範囲の中におかれていたかどうかというのを記録として求められることがあります。
顧客に提供するためというのが一つの理由です。そういう場合に必要になるのが温度履歴というわけです。もちろん、普通の温度計をその場所においておき、1日1回なり2回なり、人間が目でその温度計を確認して紙に記録するというのも立派な温度管理です。
スーパーの冷蔵や冷凍のショーケースのそばにそのような記録用紙があって、店員さんが手書きで温度を記入されたものを見たことのある人もいるかもしれません。しかし、管理するべき場所の範囲が非常に広くなったりすると、人の目で見て人の手で記録するというのが追いつかないようになる場合もあります。
大規模な倉庫などが良い例です。そういう場合のために、自動的に温度を記録することができる温度計というのも開発されています。設定した温度範囲を逸脱すると自動でアラームが鳴るものもあります。